今の子ども・・・
実体験が少ないと思う。
でも、
母の世代と現代の子どもの環境。
何が違うんでしょう?
そんな問いを、
ふと投げかけられました。
ゲームとかパソコンとかのメディアが、
今のお母さん世代にはあまりなかった。
今ほど、暮らしに浸透していなかった。
その違いは大きい。
それに、
昔の子どもの方が、
今よりはのんびりしていたし、
自分で何かをする自由も今よりはあった。
「もの」にせよ、
「やること」にせよ、
今ほど、何でもかんでも与えられていなかった。
この「やること」が与えられていなかった・・・っていうのは大きい。
時間を持て余すほど時間があって、
「退屈だー」
「何やろうーーー?」
って。
ハイテクどころかローテクのおもちゃもそんなにないし、
色々自由に買えるお金もない。
何にもないところから、
自分で遊びを作り出した。
自分で決めなければいけないこと、
自分で考えなければならないことが多かった。
自分でやらなきゃいけないことも多かった。
家の手伝いするにしたって、
お風呂の準備するのだって、
今みたいにボタン一つじゃできなかった。
水が溢れないように時間を計らなきゃいけなかったし、
ちょうどいい温度のお風呂にするには、
時間も、水量も、
自分で調節して、
自分の手で温度を確かめてから入らなきゃいけなかった。
忘れちゃって、
とても入れないくらい熱くなっちゃったりもして、
どのくらい水を入れたら適温になるのか試しながら、
どんだけ水入れてもまだまだ熱くて入れなくて、
もったいないけど熱いお湯を抜いて、
水を追加して。
そんな体験もした。
料理だって、
室温の調節だって。
自分の感覚を使わなきゃいけないし、
「15分後にお風呂の水を見にいこう」とか
意識しつつ、
「その間に、あれやってーー」
とか、いろんなことに意識を及ばせていないといけなかった。
知らないうちに、
現代人は、
ものすごく怠惰になってる。
感覚を使わなくていいし、
コンピュータが管理してくれてる。
自分の代わりに、コンピュータが覚えていて、
「お風呂が沸きました」
ってスピーカーから聞こえる。
大人も子供も、そんな暮らしにすっかり慣れてしまった。
位置関係知らなくたって、
道を調べなくたって、
ナビが教えてくれるしね。
全部、人差し指一本でできちゃう。
でも・・・
大人は、
「やり方も知ってるし、自分でできるけど、機械に頼って楽してる」
それに対して、子どもは、
「やり方も知らないし、自分でできないし、機械がやってくれちゃってる」
その違いはものすごく大きい。
子どもが・・・
練習したり、
覚えたり、
体験するチャンスはことごとく奪われてる。
「機械がやってくれるんだから、
そんなこと覚えなくていい。」
「機械の使い方知ってればいいんだもの。」
そう思いますか?
そう言って、
記憶力も機械に頼って、記憶力はなくなるばかり。
温度感覚もなく、
時間の感覚も、距離の感覚も、育たない。
実体験が乏しいまま教科書で色々習う。
実感伴わないまま=使えない知識。
そんな風に育って大人になっちゃう。
怖い・・・と思いませんか。
だから、
昔以上に、
私たち大人が、子供の実体験を強力にサポートする必要がある。
今の親は大変。
でも・・・
そのことに気づいた人は、
大きな一歩前進です。
シュタイナー教育は、
リアルな世界で実体験から学んでいく教育。
今の子どもの育つ環境で、
ものすごく欠けている大事なものを補う教育です。