私は音楽の専門家ではありません。
子どもの頃、ちょっとピアノを習ったけど、
今では猫踏んじゃったくらいしか弾けません。
私にとって、
音楽の授業とは、
指示された通りに楽器を演奏し、
指示された通りに歌う。
言われたことをやることは、できたので成績はまずまず。
成績悪くなくても、
音楽の授業は、
楽しくなかったなあ・・・
いや、
はっきり言って
つまらなかった。
シュタイナー学校の音楽の授業に触れるまでは、
音楽を自らが演奏することを、
「心底楽しい!!」
って思ったことはありませんでした。
シュタイナー学校の音楽を体験したら、
楽器なんて習ったことなくても、
ちょっとした打楽器でも音楽に参加することができて、
ライヤーや縦笛などでも、
楽譜が読めなくてもみんなで吹ける。
楽譜の通りに奏でるのではなく、
即興で創作してみたり、
一つの音だけでも音楽ができちゃったり、
音楽と詩と体の動きが組み合わさって、
全身で音の世界に浸ることができて。
わあーーーっと、
心から叫び出したいくらいに楽しかった。
ああ。
音楽って楽しいものだよね。
音楽の授業って、
その楽しさを伝えるものすごく豊かなものだよね。
で、
私が受けて来た音楽の授業は、
なんだったんだろう?
こんなに楽しいものなのに、
どうして学校ではあんなにつまらなかったの?
・・・と思いました。
本来の音楽の美しさと、
自ら奏でることの喜びを、
感じないままじゃ、
音楽の喜び半減。
音楽が心の奥底、手足に響かないまま。
そして、
音楽って苦手・・・っていう気持ちのまま、
そのあとの一生を過ごすとしたら悲しすぎる。
真剣に楽器を習っている子に、
技術ではかないません。
そういう子と比べてしまって、
「できない」から「嫌い」になってしまい、
一度そう思い込むと、
できるようにならない限り「嫌い」の呪縛から逃れられない。
そんなことも多々あるように思います。
「上手じゃない」けど「面白い」
でも、できなくても、音楽をみんなで作り上げること、
そこに参加すること、
音楽に合わせて体を動かすこと、
そんな喜びが、
人生を豊かにしてくれる。
シュタイナー学校の音楽の授業には、
確かに、
そんな豊かさがあると思うのです。